今日は、回復期リハビリテーション病棟のあり方について話していくよ。あり方って何っと思いますよね。私も思いました。どんな流れで行っていけばいいかってことです。これから回復期リハ病棟に専属になったら知っといて間違いなし!!
では、早速行きましょう。(^^♪
このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。
あり方の全体像
回復期リハビリテーション病棟に入院から退院に向けて行われている業務プロセスやあり方として具体的に示されているものをオーバービュー(overview:外観・あらまし・大要)って言います。
オーバービューの構成
①準備期(入院前)
回復期リハビリテーション病棟に転院または点灯する前の時期であり、適切で円滑な入院受け入れを行うためのプロセスです。急性期病院からの情報提供書や地域連携パスの情報をもとに患者の疾病、障害、リスクを評価し、回復期リハビリテーション病棟の入院適応の有無を判定する。書類からの情報だけでは判定が難しい場合、電話での問い合わせ、画像・動画情報の入手、急性期病院への訪問、外来診察等で情報を補ったうえで判定する。
PTも急性期の病院に実調し、身体状況の把握や回復期リハ病棟・在宅への流れの説明をしている病院が多いです。しかし、デメリットとしてPTの訪問により訪問するPTが単位の取得ができない。そのため、専属の配置が必要です。うちの病院では難しいですね。しかし、COVID-19 が終息したら急性期病院の訪問を行うか別の形で行えないか(リモートによる実調)現在考え中です。
入院判定は、医師・看護師・ソーシャルワーカー・療法士の多職種で行うことが望ましい。入院判定の結果は、速やかに急性期病院や患者家族に伝達する。入院の目的等について患者家族と事前に共有しておいた方がよいと判断されるケースは、面接を行うことが望ましい。実調しに行くとこれも事前に行えるね。
転院日直前に
医学的管理やケアに関する最新の情報
必要な物品に不足がないように受け入れの準備
座位能力や身長・体重の情報を予め入手し、車椅子・福祉用具を準備
急性期病院とは地域連携パスの定例会議等を活用するなどして、日頃から顔の見え
る連携作りを心掛け、入院判定の手順・基準等や転院後の急変時対応について十分に協議し、取り決めをしておく。
②前期
入院前期とは、入院から 30 日程度までの時期
初期の課題抽出やリハビリテーション実施計画の策定など
集中的な機能回復が行われる
主治医は、入院初日に治療・処置、検査、栄養(食事)、リハビリテーションなどの入院診療計画を立案し、初回カンファレンスまでの具体的な指示を出す。まず主治医は提供された診療情報を確認した上で診察(主訴の確認、疾病・障害の診断、健康状態の評価)を行い、診療計画、リハビリテーション実施計画を作成。また主治医を含めた多職種にて合同評価を行い、ADL 動作を中心とした心身機能や活動能力を把握する。
さらには参加状況や環境・個人因子を聴取した上で、入院生活上の自立度を判定し、具体的なケア計画、リハビリテーション計画、リスク管理を含めた入院診療計画を立案し、ゴールを含めた方針をチームで決定・共有する。初日は特に自立度・食事内容・転倒を含めたリスク対応の決定が重要となる。最終的に主治医が各種指示を出し、入院診療計画等を患者・家族へ説明し同意を得る。それぞれの職種で、さらに必要な情報を面接・検査・測定・評価などにより専門的な視点で収集し、職種ごとの計画を立案し、必要に応じて患者・家族に指導を行う。
うちの病院では、入院時に主治医を含めた多職種(Dr、Nrs、PT、OT、MSW、管理栄養士)で昼食の評価や基本動作ADLの評価を行っています。その日の夜間や翌日までに行うADL(トイレの方法や移動方法、ベッドの高さや車椅子の調整等)を確認します。例えば、ベッドは3柵でL字柵を使用。車いすの高さは~~㎝、フットレストの高さはこのぐらいにしますね。「うまく立てているけど、夜は看護師さんと一緒にトイレに行ってください。ナースコール押せますか?」など多職種で情報を共有し次の日まで安全に過ごせるか評価します。その後は、その都度稲畑会議(ミニカンファ?)でリハ中に評価したことを看護師や多職種に情報提供し、修正していきます。
③中期
入院中期とは、入院後 30 日程度から退院前 30 日程度までの時期であり、機能回復の見込みをもとに、退院後の在宅生活で想定される課題の解決に向けて具体的で実際的なアプローチが行われる。この時期は、患者の疾病や障害重症度などによって個別的な期間が設定される。
この時期には多くのカンファレンス(ミニカンファレンスも含む)行われます。
カンファレンスとは、患者の全体像(健康状態、機能、活動、リスク等)を多職種で共有し、リハビリテーションの目標達成のための職種別の介入計画について協議する場です。目標には、短期・長期目標があり、病態や機能、活動の評価に基づいた共同の目標を定め、具体的な活動の自立と達成までの期間を設定しリハビリテーションを実施する。
入院時・1 ヶ月毎・退院前などの定期カンファレンスと、特別な目的(家屋訪問や退院後サービス調整等)で開催される臨時カンファレンスがある。当事者を含めた協議が有効な場合には、患者・家族も参加して開催します。限られた時間内で十分な協議をするために、日々の臨床でコミュニケーションを図り、事前に課題を把握しておく。次回のカンファレンスでは計画の進捗を確認し、再評価と目標・計画の見直しを行う。
例えば、自宅のトイレ動作自立を目標にした場合。「自宅のトイレを想定してPTのリハビリでトイレ動作をこのようにやっているので、病棟での実際のトイレ場面でもこういった介助で行うと患者様の力を十分発揮し介助量が減りますよ。病棟でいついつ行うのでNrs ・介護福祉士(またはヘルパー)一緒に見てもらえますか」などできるADLからしているADLに変更し、在宅につなげるようにする。
④後期
入院後期とは、退院前 30 日から退院日までの時期であり、円滑な在宅生活への復帰に向けて、生活スタイルやケア方法を適合・調整するとともに、予防管理の習得援助などが行われる。
退院前訪問などを実施し、ケア会議(退院前カンファレンス:ケアマネージャや介護保険下でのサービススタッフ、福祉用具業者、家族や本人、病院スタッフ)や家族指導(前期・中期からも行う)を行い在宅生活へ円滑に移行してもらう時期。
⑤フォローアップ期
フォローアップ期とは、退院後の時期であり、引き続き療法や看護・介護等を行
う事業所への情報提供や、生活状況の確認等が行われる。
うちの病院では、訪問リハビリや通所リハビリテーションも併設しているので利用する方もいます。在宅生活での想定される動作の確認を病院スタッフと在宅スタッフで共有する事が重要です。入院中に通所リハを見学し介助方法など在宅スタッフに指導やアドバイスをする、もしくは通所リハ・訪問リハのスタッフに病院に来てもらい、動作を確認してもらうことがあります。もちろん家族にも見学してもらい介助指導をしています。紙面だけではなかなか分からないですもんね。
また、地域での役割や参加も事前に聴取し、それに参加できるように支援も大事です。例えば、患者様が「コーラスをやっていた。またやりたい。」コーラスを行っている場所までの移動手段は?コーラスはできるか?など想定して家での生活だけではなく社会参加まで考えられるといいですよね。(健康の維持にも繋がります)
チームでコミュニケーションをよくとり、退院に向けてお互いに尊重しあいカンファレンス等で患者様の未来を作っていく!!評価→目標→実行を繰り返す。
専門職同士の仕事を良く知っておくと情報共有しやすいので、まずは多職種のことを学びましょう。当院でもNrsの方が勉強会で「腰痛について」や「介助指導」、「呼吸」についてなどPTから教わったり、またNrsから吸引についてPTが学んだりなどコミュニケーションを取りやすい環境を作ることも大切です。病棟でリハを積極的に行い患者様の状態を一緒に把握し病棟でのADL(しているADL)に生かしてもらうことも大事ですね。PT・OT・STでは、合同の勉強会を行い多職種の考えなどを知る機会も作っています。リハ部門研修会(PT・OT・ST・在宅リハ職・)また、リハ部の勉強会で医師やMSW・管理栄養士などの勉強会も行っています。
今日も学びはありましたか?
文献や資料ありがとう。
それではまた今度!!
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