関節運動学!股関節の解剖・触診・動かし方!!

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 今日も読みに来てくれてありがとうございます。最近四肢の関節について勉強しています。今日はいよいよ股関節です。当病院でも、よく転倒による股関節頚部骨折や変形性股関節症の手術で来られる患者様が多い疾患の一つです。治療で困っているリハビリ専門職の方も多いのではないでしょうか。関節運動学の観点から少し脱線するかもしれませんがそれは毎度のこと、早速勉強していきましょう。

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

まずこのブログを見る前に、「関節を動かすときの基礎!!関節運動学!SJFやAKA!!」を見てね。基礎から学ぶと余計わかるよ。では続きをどうぞ(#^.^#)

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股関節(Hip joint,coxo-femoral joint)

 では、股関節がどんなものか説明していきます。股関節は寛骨かんこつ骨盤の主体となる人体で最大の扁平へんぺい大腿骨によって構成される臼状関節きゅうじょうかんせつ(ball-and-socket variety:運動は最も自由で多軸性に行われ、 球関節の中で関節窩が深く運動の制限されたもの)です。寛骨臼かんこつきゅうと言う部分で大腿骨頭だいたいこっとうを覆っています( 寛骨臼が骨頭の約4/5を包み込む が、がっちりハマっているのではないので、安定性が低下しています。しかし、それと引き換えに自由度が大きい関節です。また、普通に歩くだけでも体重の3~4倍の力がかかる場所でもあります。この力を支えられるよう、股関節の周辺には、筋肉や腱などで全体を覆われており、安定性を保ったままいろいろな方向に動かすことができます。


 ちょっと脱線しますが、臼蓋外側縁と涙痕下縁を結ぶ線面としてみたとき、矢状面に対して35~45度Sharp角:Acetabular angle)、骨頭中心を通る垂線と骨頭中心と臼蓋外側縁を結んだ線25度以上CE角:Center-Edge Angle)、水平面に対して55~60度傾いている。
 寛骨臼は半球形の凹面、大腿骨頭は凸面をしている。頚体角(図1)は前額面上で頚部と骨幹で120~130度の鈍角をなし、前捻角(図2)は水平面上で内前方に10~30度傾きがあります。

体軸×リハビリテーションアカデミー - 【股関節の形態が及ぼす】No.395 ...
図1
図2

臼蓋被覆率 AHI(acetabular head index)

脱線続きに臼蓋被覆率というのは、寛骨臼の凹面が、どのくらい大腿骨骨頭に被っているかを計算します。
AHI=A/H ×100

一般にはCE角(正常:25度以上)、Sharp角(正常:42度以下)が用いられている。寛骨臼骨切り術などの場合、AC角(正常:15度以下)も測定する。骨頭変形がある場合、CE角の代わりにAHIAcetabular head index、正常:81%以上を用いる。詳細な検討には、前方被覆状態も考慮する必要があり、falseprofile像が有用である。前方被覆度の指標としてVCA角(正常:25度以上)、AAHI(Anterior AHI,正常:82%以上)がある

引用::吉田行雄.二次性変形性股関節症の病態と自然経過.In: 越智隆弘,編.NEW MOOK 整形外
科 13 股関節外科.1 刷.東京:金原出版;2003.p.104 の図 2
引用:本扉-下肢[001].indd (chugaiigaku.jp)

ちょっと脱線が過ぎましたね。戻ります。(;’∀’)

関節包(Joint capsule)

寛骨臼を取り囲むように頭・背・腹側面は寛骨臼縁、尾側面は寛骨臼横靱帯と閉鎖孔付近から起こる。

頭側面:大腿骨頚部の根部
腹側面:転子間線
背側面:転子間稜の約1㎝上部
尾側面:小転子付近の大腿骨頚部に付着
大腿骨頭と大腿骨頚部上部を覆います。関節包の頭腹側は厚く強い、背尾側は薄くてゆるい

大腿骨頭靱帯(Femoral head ligament)

関節内の靱帯で3~3.5cm の長さがあります。大腿骨頭窩だいたいこっとうかの頭腹側部から起こり、寛骨臼切痕の頭側部(月状面先端付近)に付着し、寛骨臼横靱帯と混合する。平らに近い三角柱状です。この靱帯は、大腿骨頭への血管供給に寄与しています。

腸骨大腿靱帯(Ilium femoral ligament:横走線維束・縦走線維束)

人体の中で最大かつ股関節中で最も強い靱帯です

横走線維束:寛骨臼上縁から大転子と転子間線に付着する。厚さ8~10mmある。
縦走線維束:下前腸骨棘から転子間線に付着する。
形状からY靱帯とも呼ばれて関節包を頭腹側面から補強する。

恥骨大腿靱帯(Pubic femoral ligament)

腸恥隆起ちょうちりゅうきの前面内側、恥骨体、恥骨上枝、恥骨筋の筋繊維と合わさる閉鎖陵から起こり、転子窩の前面外側につく。関節包を前面から補強し、大腿の外転を制限する

坐骨大腿靱帯(Ischial femoral ligament)

寛骨臼縁の一部をつくる坐骨から起こって、外側方にらせん状に向かい、一部は輪帯に、一部は転子窩につく。関節包を後面から強めるとともに、大腿骨頭を寛骨臼の方に押し付ける。

すべての靱帯は、大腿骨頚部のまわりに同じ方向に巻き付いている。(外方から右股関節見たとき時計回りに巻き付いている)そのため、大腿骨を伸展方向(後ろに持っていく)に動かすと頚部のまわりに巻き付けることになり、屈曲(前に曲げる)は元に戻る

触診(palpation)

引用:SJF 関節ファシリテーション第1版 宇都宮初夫、p.62

上の図(正面の図)

腸骨稜ちょうこつりょう:腹側から骨盤帯を触診すると、頭側の最も高い位置で腸骨稜を触れる。
腸骨結節ちょうこつけっせつ:そこから、母指と示指、中指で挟むように腹側に触診を進めると幅の広い腸骨結節がある。
上前腸骨棘じょうぜんちょうこつきょく:腸骨結節をさらに腹側に進めると、前方に突出した上前腸骨棘がある。
下前腸骨棘かぜんちょうこつきょく:表皮からは奥深く触知は難しい、股関節を軽度屈曲させることで筋が弛緩され、上前腸骨棘の内尾側に触れることができる。
恥骨結節ちこつけっせつ:鼠径部に沿って内尾側へ触診する。
大転子だいてんし:腸骨稜の最上端部から大腿骨に向かって指を進め、骨の高まりを触れると大転子の後側縁に位置する。

大転子は、大腿骨を内外旋させると触診しやすいよ。やってみてね。

上から2番目の図(後面の部)

腸骨稜ちょうこつりょう:左右の腸骨稜を結んだ線をジャコビー線(Jacoby’s line)といい第4・5棘突起間にあたります。
上後腸骨棘じょうごちょうこつきょく:腸骨稜に沿って内尾側に触れていくと後方に突出した上後腸骨棘を触知する。
坐骨結節ざこつけっせつ:上後腸骨棘から尾側へ臀部の中央部に触診を進めると、骨の隆起があり、それが坐骨結節です。股関節を屈曲すると触りやすいです。
大転子 だいてんし腸骨稜の最上端部から大腿骨に向かって指を進め、骨の高まりを触れると大転子の後側縁に位置する。
第2仙椎棘突起だい2せんついきょくとっき:左右の上後腸骨棘を結んだ線上に第2仙椎棘結節の高さにある。

Roser-Nelaton line:外側から見たとき、股関節45度屈曲位で上前腸骨棘と坐骨結節を結ぶ直線、下に大転子先端部が位置する。

大転子の位置がわからないときは、この線を基準にして探す方法もありますよ。試してみてね。

ローザー・ネラトン線って、どの辺り? 使い道あるの?
参照:ローザー・ネラトン線って、どの辺り? 使い道あるの? (physioapproach.com)

側臥位で触っていくとわかりやすいです。

1.腸骨稜→上前腸骨棘→下前腸骨棘
2.腸骨稜→上後腸骨棘→下後腸骨棘
3.腸骨稜→上後腸骨棘→正中仙骨陵(S2棘結節)→S3→S2→S1→第5腰椎棘突起→L4、L3、L2

股関節の運動学

股関節は寛骨臼側が凹面、大腿骨側が凸面なので凸の法則に従って、関節内運動は起こります。

骨運動(関節可動域運動)を行うときは、関節内運動を介助しながら行うとスムースに動かすことができますよ。介助は大転子からアプローチすることが多いので、触診の場所イメージしておきましょう

どんなふうに滑るのかこの図を見てください。↓

引用:SJF 関節ファシリテーション第1版 宇都宮初夫、p.94

リハビリを専門としていいる方はよく目にすると思いますが、転倒による大腿骨頚部骨折で人工骨頭置換術やγがんまネイルなどの手術を受けた方を担当することがあると思います。術後、関節可動域制限や筋力低下が起きやすいですよね。関節可動域運動や自動介助運動をする際、大転子からアプローチすることで間接的に大腿骨頭を動かし、可動域の拡大を図ることができます。抵抗もかけると筋力強化にもなります。屈曲と伸展のみ書きますね。外転-内転、外旋―内旋も同様に大転子を操作します。

引用:SJF 関節ファシリテーション第1版 宇都宮初夫、p.98

術者は片手を大転子に置き、もう片方で下腿を持ち操作しましょう。屈曲ー伸展の時は軸回転するので、アシストするように行いましょう。上の図から動かすイメージはできましたか。今日の勉強はここまでにしたいと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございます。参考にした本も下に載せておきますね。
少し更新が遅くなっております。またすぐに出せるように日々勉強していきます。今日もありがとうございます。



私の時は、カパンディだったけど変わったんですね。カパンジー!!

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