関節を動かすときの基礎!!関節運動学!SJFやAKA!!

Exercise

 今日は、関節を動かすときの考え方を書いてくよ。私が入職して5年目ぐらいにSJFの基礎コースを修了しました。その時の知識・技術が今でもリハビリの際に役に立っています。AKAの研修会も行きその違いも話せたら話しますね。では早速行きましょう。

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

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SJFとは

関節内運動学(Arthrokinematics)に基づく関節内運動及び関節の潤滑機構に基づく接近(close)技術を用いて、Mennell の関節機能障害(Joint Dysfunction)を治療し、自動・他動運動における関節の動きを、量的・質的に改善する治療的運動(Therapeutic Exercise)技術である。 (宇都宮初夫) と言われています。参照:SJF学会HP

AKAとSJFの歴史

関節運動学的アプローチAKA:Arthrokinematic Approach)とは関節運動学に基づき、関節の遊び、関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動の異常を治療する方法である。と定義されています。

 運動が2つの骨体のなす角度によって定義されたのは骨運動学です。
 1927年Thomas Walmsleyが提唱したのが関節運動学 (arthrokinematics) です。骨運動に伴って起こる関節内での動きの研究
 1949年Mennellが臨床においてこれら関節内運動の研究および治療法を紹介し、痛みのない全可動域にわたる随意運動がおこるためには関節面の付随的な動きが必要と言い、これらの運動に副運動(accessory motion)という名称をつけた。

 1955年Steindlerが著書である「Kinesiology of the Human Body under Normal and Pathological Condition」の中で関節内運動の詳細について紹介した。
 1970年代後半MacConaillらが運動学の中で肢(てあし)の動きを骨運動(osteokinematics)として関節内での関節面相互の動きを関節運動学として確立した。
 1980年代運動学の著者にすべて関節運動学が含まれるようになった。
 1990年AKA博田節夫:医師)が上梓(じょうし:書物を出版すること)された。この関節内運動を関節可動域(ROM:Range Of Motion)運動に取り入れ、関節拘縮【ケガや病気などで関節を動かす機会が減少した時に、関節が硬くなりその結果関節の動きが制限された状態。具体的には筋、腱、関節包(関節を覆っている膜)、皮膚などが縮み、そこにコラーゲン線維が絡みつくことにより伸びなくなる。また、筋力の低下とも深い関係があると言われています。】の治療に応用した。痛みのない運動は可能となったが、ROMを拡大するには至らなかった。原因は、拡大のために伸張運動を使用したためです。

 1979年から約20年かけて、 宇都宮初夫理学療法士によって開発された(参照:SJF学会)のがSJFであります。
 2008年に私がSJFの基礎コース(総論、基本技術、上肢1.2・下肢1.2・体幹1.2)を終了しました。何年か忘れましたがAKAの勉強会も行きました。

 

関節運動学の定義

関節運動学(arthrokinematics)とは、解剖学的な関節構造をもつ滑膜関節に生じる関節面相互の運動を研究する運動学の一分野です。この分野で扱う運動では関節面相互の動きすなわち関節包内運動である。関節包内運動には、骨運動に伴って生じる構成運動(component movement)と骨運動に無関係に生じる生じる副運動(accessory movement)に分類される。

構成運動

関節面の①滑り(sliding)、転がり(rolling)、軸回旋(spin)の3つがあり、生体の関節では通常2以上の構成運動が組み合わされておこる。

健康と整体: 整体実技|関節整体1(肩甲帯基礎)
参照:関節運動学アプローチ 基礎資料 日本関節運動学的アプローチ研究会 理学療法士会

凹凸の法則:構成運動には運動する関節面の形状によって関節面と骨の運動方向が異なる法則
 凹の法則:凸面を持つ関節等が固定こていされ、凹面である関節窩をもつ骨が運動する場合、関節面は骨運動と同方向に動く。
 凸の法則:凹面を持つ骨が固定され、凸面をもつ骨が運動する場合、関節面は骨運動と逆方向へ動く。

参照:関節運動学アプローチ 基礎資料 日本関節運動学的アプローチ研究会 理学療法士会
引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P8、
関節の形状による分類 | 徹底的解剖学
参照:徹底的解剖学

副運動 (accessory movement) 、関節の遊び(joint play)

通常の随意運動では生じない副運動には第1型と第2型の2つの型がある。
第1型:随意運動に抵抗が加わったときに起こり、関節の許容限界まで動く運動である。例えばジャンプ後に着地時に脛骨大腿関節で通常の膝伸展時より大きく脛骨関節面が前方へ滑る時に生じる運動であります。
第2型:筋が完全にリラックスした状態で他動的にのみ起こる関節面の滑りや離開である。

関節の遊びがある関節の状態を「ゆるみの位置(loose-packed position)」と言い、そのうち最もゆるい位置を「最大ゆるみの位置(least-packed position:LPP)」と言います。これに対して関節面の接触状態が大きく、関節靱帯が緊張すると関節の遊びが少ないかまったくなくなり、この位置を「しまりの位置(close-packed position:CPP)」と言ってます

引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P9

滑り(glide)、傾斜(tilt)、引き離し(distraction)、接近滑り(close glide)がある。SJFではこの関節の遊びは主として検査技術として用いて、治療の大半の技術は構成運動を用いています

滑り(glide)

一方の骨を固定し、反対側の骨を水平移動させること。平行に滑らす感じです。移動させた側の関節包を緊張させます。凸面・凹面どちらの骨でも動かすことは可能です

引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P9

傾斜(tilt)

一方の骨を固定し、他方の骨の関節に近い部分と遠い部分を反対方向に動かすことで、関節面を傾斜させる。傾斜によって広がった関節面側にある軟部組織のみが緊張する。

引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P9

引き離し(distractiom)

一方の骨を固定し、反対側の骨を長軸に平行に引っ張る。2つの骨体を同時に引っ張ってもいい。関節面が2~3mm離れるのが正常

引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P9

接近滑り(close glide)

2つの骨体を近づくように寄せ、「滑り」のように動かすと「滑り」より軽く滑るのが正常

引用:SJF 関節ファシリテーション、宇都宮初男、2008,P10
画像がちょっと歪んでるけど右の骨はまっす平行です。すみません(・_・;)

上記のことを基本として考えて、関節内の原因の追究と構成運動の考えでの治療を行っていきます。CLOSE(接近)はどの関節でも治療時に私は使ってます。特に最終可動域でこれを行うと可動域の拡大と痛みの軽減になります。なので異常な筋スパズムによる抵抗もなくなります。たぶん・・・

まずは練習で、近位指節間関節(PIP:procimal interphalangeal joint一般的に指の第2関節です)で試してみましょう。骨を触る時は接触面に圧を加えて止まったところで骨をコントロールしましょう。軽く持つと皮膚や軟部組織がズルって動いてから骨が動くから、最初から皮膚等が動かないようにして副運動を出していきましょう。

今日の話はここまでです。ありがとうSJF AKAの先生たち。
今後は骨の触診や各関節の動かし方も書いていけたらと考えています。
最後まで読んでくれてありがとうございます。また読んでくださいね。

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もう第2版が出てました。私は第1版を持ってます。
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