歩く前の評価をしていますか?

physical assessment

アラフォー理学療法士(Pysical Therapist:以下PT)のシンディです。

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

今日の学びは、歩行の評価についてです。皆さん歩きの動作分析について知りたかったら、この記事は読まないでください。しかし、ちょっとでもそうだなと思ったら、最後まで読んでください。

まず、入院して初めて歩行する際、平行棒内で歩くことや介助下で歩く前に皆様はどんな評価をしますか。「何とか立てているからとりあえず歩いてもらうか。そこから動作分析しよう。」って思って歩行をしていませんか?

危なーい!!リスク管理ができてなーい!!と私は考えます。今は、こんなことを言えるようになったけど、私も前文と同じように考えていました。まず、歩いてから状態を見たり動作観察しようと、でもダメだと気づかされました。それは、順天堂大学保健医療学部開設準備室 特任教授 高橋 哲也先生の研修会を受けたとき(もう臨床15年くらいやっていたのに・・・)衝撃を受けました。

リハビリするおばあちゃんと介護士12の写真

この写真は「離れすぎだろ」って思いますが、サンプルですよ!

臨床上で、平行棒内で立位が何とか出来たら歩行を行いますよね。そのとき、何も考えずに「ハイ。じゃー歩いてみましょう。」と言ってしまうと、そこで急に膝折れを起こして転んでしまうかもしれないし、平行棒内の途中で状態が悪くなり動けなくなってしまったり、筋力的には行けそうだけど急に息切れが強くなり動けなくなったとか。予想していない状態が起きてしまい、患者様に不利益が出てしまう可能性があります。

では、どうしたいいのでしょう。

Physical Assessment です。

1.まずは、環境。平行棒の距離をしっかり測りましょう。または、行きたい場所までの距離をしっかり測りましょう。

2.患者様の歩幅を考えましょう。

 歩数計や活動量計を販売している「オムロン」のサイトをみると、歩幅の目安について次のように書かれています。

歩幅の目安は身長×0.45です。 引用:オムロン公式サイト

なので私だったら、176㎝×0.45=79.2㎝です。しかし、病気の時は歩幅は狭いと考えておいたほうがいいでしょう。

3.後ろに車椅子または、ベッドがある時に片足立ちを介助下で行いましょう。

 膝折れが起きるのか。足が上がるのか。確認しましょう。危ない場合はすぐに座れるようにしましょう。

4.何回足踏みができるか確認

例えば、歩幅が50㎝平行棒が4m(400㎝)としましょう。

 4m×4m(往復)÷50㎝(歩幅)=16

最低16回足踏みができなければ、車椅子に戻ることはできません。また、途中で状態が悪くなることがあります。余裕をもって20回はできていれば、平行棒の往復はできますよ。って患者様にも安心して説明できますね。また、これができると余裕をもって動作観察もできます。セラピストの安心にもつながります。

5.ここでようやく平行棒内歩行を実践しましょう。

これは、他にも応用できます。平行棒を4周できれば、歩行器や歩行車でリハ室(30m)を1周できるかなとか?病棟からトイレ(10m)まで歩けるかな?とかをそういったときにも応用ができます。一番危険なのは、少し歩けるようになったから外歩いてみますか?とかを急に言うことです。根拠が全然ありません。天気がいいから外行きましょうといった時も、このぐらいは歩けるという根拠をもって歩きに行けるといいですね。呼吸や循環器の患者様なら6分間歩行なども行うといいでしょう。

じゃ脳梗塞で片麻痺の患者様だったらどうするの?。足踏みとかできないじゃんと思います。平行棒内では歩行練習をすると、平行棒内に車椅子を置くことができません。椅子を用意してもいいですが、介助と椅子の設置は難しい。その時は、平行棒の外で歩行訓練を行い、車椅子を誰かに持ってこれるようにしときましょう。

まとめ

・環境面の確認:平行棒の長さの確認とか

・患者様の歩幅の確認。

・片足立ちの評価

・足踏みが何回できるか

・歩行の実施 です。

当たり前じゃんと思った方も実際には行っていない人たちが多いと思います。今日のまなびを明日に活かしましょう。

研修会ありがとう。

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