関節運動学!!肩関節の考え方!!触診も!!

physical assessment

日は前回に続いて関節運動学であるSJFを主体として肩関節について話していくよ。肩と言っても胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲窩上腕関節があり、それぞれの動きがスムースに動いているかを確認する必要があります。評価も踏まえて早速勉強していきましょう。

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

まずこのブログを見る前に、「関節を動かすときの基礎!!関節運動学!SJFやAKA!!」を見てね。基礎から学ぶと余計わかるよ。では続きをどうぞ(#^.^#)

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肩複合体(shoulder complex)

肩甲骨、上腕骨、鎖骨、胸骨の4つの骨で構成され、それを連結する①肩甲窩上腕関節 ②胸鎖関節 ③肩鎖関節の連合・複合された上肢の動きに由来してこう呼ばれています。なのでどこかの動きが悪くなっても動作が困難になってしまいます。また、肩複合体の動きには胸肋・肋椎関節の関与もありこの動きが制限されれば肩複合体の動きも悪くなります。

関節の形状による分類 | 徹底的解剖学
参照:関節の形状による分類 | 徹底的解剖学 (anatomy.tokyo)

肩甲窩上腕関節(Glenohumeral joint)

肩甲骨窩と上腕骨骨頭で構成された上腕骨頭が凸面、肩甲骨窩が凹面となる球関節です。肩甲骨は背腹側面は前額面に対し30度の傾斜位にあり、肩甲窩の面はさらに内側に向き35度の傾斜がある。片麻痺の患者様は筋緊張異常(低下など)この角度が30度以下となってることが多くポジショニングの際に肩甲骨を含んだ上腕骨を枕等で背臥位時に高くします
 関節包は上腕骨解剖頸にまで及び、上方では関節包直下滑液鞘に隔てられ上腕二頭筋長頭腱が関節唇に至ります。前上方では烏口上腕靱帯(大結節から烏口突起)があり、関節包靱帯としては烏口上腕靱帯の前方には上関節上腕靱帯、前方には中関節上腕靱帯、下方では下関節上腕靱帯(前部線維束、腋窩陥凹、後部線維束)が位置する。この周囲に腱板筋が位置し、特に後方はこれらの筋によって補強されています。

関節窩上腕関節とは何? Weblio辞書
参照:weblio辞書]

胸鎖関節(Sternoclavicular joint)

 胸骨柄と鎖骨胸骨端で構成される鞍関節。関節包の前面と後面は前・後の胸鎖靱帯によって補強され、上方では左右鎖骨の内側上縁を連結するように肋鎖靱帯が存在する。下方では第1肋骨との間に肋鎖靱帯が存在する

肩鎖関節(Acromioclavicular joint)

肩甲骨肩峰と鎖骨で構成され、分類的には平面関節ですが若干肩峰鎖骨端がやや凹面、鎖骨肩峰端は凸面となっています。関節包の上部と下部は上下の肩鎖関節包靱帯(肩鎖靱帯)で補強される。鎖骨と烏口突起の間では烏口鎖骨靱帯(菱形靱帯、円錐靱帯)が位置する。肩峰前縁と烏口突起外側端との間に烏口肩峰靱帯(肩峰と合わせて烏口肩峰アーチと呼ばれ、肩甲窩上腕関節の天蓋の機能がある)がある。

触診

鎖骨部・肩甲骨部

頸切痕側から鎖骨胸骨端を触れ,胸鎖関節を確認する。
②尾側に移動し、第1肋軟骨を触診する。(鎖骨の挙上・下制運動で境界が
解る
③鎖骨体に沿って外側へ移動し鎖骨内側1/3凸隆部鎖骨下窩肩峰端を確認。
肩甲骨上角第1胸椎棘突起の高さ、肩甲棘第3胸椎棘突起の高さ、肩甲骨下角は第7胸椎棘突起の高さにあります。

上腕骨部

鎖骨下窩から3横指斜外側下方烏口突起を触診する。
烏口突起から3横指外側結節間溝(大結節・小結節の間で上腕二頭筋の長頭が通る場所だね)を触知(肩は中間位において触知し、内外旋で明確にわかる)

肩関節の触診部位と検査方法 - rehatora.net
肩関節の触診部位と検査方法 - rehatora.net参照:肩関節の触診部位と検査方法 – rehatora.net

運動学

肩甲窩上腕関節(Glenohumeral joimt)

運動の自由度は3度、(屈曲:曲げること、伸展:伸ばすこと、外転:体の横にあげること右に曲がります!!、内転:体の内側に腕を戻すこと)これらの組み合わせでさまざまな運動が行えます。構成運動として、上腕骨頭が凸の法則による軸回転と服背側・頭尾側滑りの組み合わせによって行われる。
例えば、肩関節屈曲では、まず軸回転が起こります尾側腹側滑りが起きます。肩関節外転では、最初尾側滑りがおき→120度外転から腹側滑り+軸回旋

参照:SJF 関節ファシリテーション 宇都宮初男 P.36
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骨運動関節内運動烏口上腕靱帯上関節上腕靱帯中関節上腕靱帯下関節上腕靱帯
屈曲0~90°軸回転+背側移動
屈曲90~180°尾側滑り+腹側滑り
伸展-180~-90°頭側滑り+背側滑り
伸展-90~0°軸回転+腹側移動
伸展0~60°軸回転+頭側移動
外転0~90°尾側滑り+腹側滑り
外転90~120°尾側滑り(+背側滑り)
外転120~180°(尾側滑り+)腹側滑り
内転-180~-120°(頭側滑り+)腹側滑り
内転-120~-90°頭側滑り(+腹側滑り)
内転-90~0°頭側滑り+背側滑り
外旋 屈曲肢位
0~90°
腹側滑り
外旋 屈曲肢位
 90°
頭側滑り
外旋 屈曲肢位
90~180°
背側滑り
外旋 外転肢位
0~90°
腹側滑り
(前部線維)
外旋 外転肢位
90~120°
(軸回転+)腹側滑り
外旋 外転肢位
120~180°
軸回転
内旋 屈曲肢位
0~90°  
背側滑り
内旋 屈曲肢位
90°  
尾側滑り
内旋 屈曲肢位
90~180°  
腹側滑り
内旋 外転肢位
0~90°  
背側滑り
後部線維
内旋 外転肢位
90~120°
(軸回転+)背側滑り
内旋 外転肢位
120~180°
軸回転
CPP:外転・外旋、LPP軽度外転位

胸鎖関節(Sternoclavicular joint)

肩甲骨挙上における胸鎖関節の関節内運動で鎖骨胸骨端の凸尾側すべりがおき、下制では凸頭側滑りが起こる。鎖骨肩峰端腹側への動きである前方牽引では凹腹側滑りが起こり、背側への動きである後方牽引では凹背側滑りが起こる。

参照:SJF 関節ファシリテーション 宇都宮初男 P.38

a)の図では、A:中立位、B:上腕骨最大屈曲位(凸尾側滑り・後方軸回旋)、C:上腕骨最大伸展時の鎖骨(凸頭側滑り、前方軸回旋)
b)A:中立位、B:上腕骨最大屈曲位、C:上腕骨最大伸展時の鎖骨

骨運動(鎖骨遠位)関節内運動前胸鎖靱帯後胸鎖靱帯 鎖骨間靱帯 肋鎖靱帯
挙上凸尾側滑り+
下制頭側滑り+
前方牽引凹腹側滑り++(後部線維)
後方牽引凹背側滑り+ +(前部線維)
CPP:挙上位 LPP:中立位

肩鎖関節(Acromioclavicular joint)

肩甲骨の位置により決まります。この形態から関節内運動では腹背傾斜腹背側頭尾側滑り腹背側の転がりや軸回旋がある。肩甲骨上方回旋では鎖骨と肩峰の前縁はともに骨運動として後方への回転を起こす。肩甲骨の上方回旋のほうが鎖骨の後方回旋に比べ大きい

 A:右上肢最大外転時の図、肩甲骨は胸郭に沿って側方へ移動。
 B:右上肢90°外転時の肩甲骨。Aと比較すると肩甲骨の側方移動が少なく、肩峰の頭側移動が少ない。

骨運動関節内運動
(肩峰)
烏口鎖骨靱帯
円錐靱帯
烏口鎖骨靱帯
菱形靱帯
上肩鎖靱帯 下肩鎖靱帯
肩甲骨外転頭腹側滑り +
肩甲骨内転 背尾側滑り + + +
肩甲骨挙上 外頭側滑り +
肩甲骨下制 内尾側滑り + + +
肩甲骨
上方回旋
後方(背側)
軸回旋
+ + + +
肩甲骨
下方回旋
前方側)
軸回旋
+
CPP:肩甲骨回旋 LPP:中立位

関節の動き方や骨・靱帯の位置を知ってから構成運動の介助方法や関節内(靱帯・関節)の評価、が行えます。細かな検査方法(治療にもなる)や治療技術はSJFやAKAの技術研修に行くとよりわかります。本での勉強だけではなく、実際に研修を受けてみるとよりわかるよ。
では今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。定期的にブログを更新しますのでまた次回も読んでください。では!!

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