Lower Back Pain! 腰痛!!

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今日は、「魔女の一撃」とも言われる腰痛(ぎっくり腰)について話していくよ。なぜなら、私も最近電流が腰部から全身に走ったんじゃないか!!というくらいの腰痛を診療中に体験し、本当に苦労しました。そこで、腰痛についてしっかり勉強し、私も腰痛に負けない体づくりをしていこうと思います。では早速行きましょう。

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

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ぎっくり腰とは

ドイツやイタリアではぎっくり腰が魔女の仕業と信じられており、冒頭でも話しましたが「魔女の一撃」と呼ばれるそうです。ドイツ語では「Hexenschuss【Hexe(へクセ):魔女 Schuss(シュス):射撃・発射・銃弾・シュート】」、イタリア語では「Colpo della strega コルポ一撃・デッラから・ストレーガ魔女」というそうです。英語圏でもぎっくり腰を「witch’s shot:ウィチーズ魔女の,ショット一撃」と呼ぶそうですほとんどは、lower back painやacute back painですけど。 医療的には「Slipped disc(椎間板ヘルニア)」「Lumbar sprain(腰の捻挫:腰椎捻挫)」「lumbosacral strain(腰仙部挫傷)」と呼ばれています。

椎間板ヘルニア

  脊椎は、椎骨と呼ばれる骨が連結してできています。腰椎とは、脊椎の下のほうにあり、5個の椎体で構成された部分です。椎体と椎体の間には椎間板があります。椎間板は、水分をたくさん含んだゼリー状の髄核(ずいかく)と、それを取り囲む線維輪(せんいりん)と呼ばれる軟骨組織の二重構造になっており、腰椎に加わる圧力を分散させ、衝撃を和らげるクッションのような役割を果たします。
 しかし、加齢などによって髄核を取り巻く線維輪が弾力を失うと、小さな亀裂が入って、髄核の一部が外に飛び出します。この押し出された髄核が神経を圧迫するため、腰に痛みが生じるのです。この状態を放置していると、髄核がどんどん押し出されて、痛みやしびれがだんだん強くなっていきます。
腰椎椎間板ヘルニアは、高齢者よりも20代から40代にかけての比較的若い男性に多い病気です前かがみや中腰の姿勢を長時間続けたり、重たいものを急に持ち上げたりしたときなどに発症する危険性があります。

(Cervical Vertebra:C頸椎、Thorasic Vertebral:Th胸椎、Lumbar:L腰椎、Sacrum,Sacral:S仙椎)

横から見た図 上から見た図

腰椎椎間板ヘルニアの症状

 腰椎椎間板ヘルニアの症状には、急性型と慢性型があります。急性型は、重たい荷物を急に持ち上げたときや、くしゃみをしたときに起こるものです。痛みが激しく歩くこともできなくなる場合もありますが、次第に症状は軽くなります。しかし、そのまま放っておくと、さらに椎間板から髄核が押し出されて、神経を圧迫してしまうため、慢性的な痛みへと移行します。
 どちらのタイプも腰の痛みのほかに、左右どちらかの太ももから膝、足にかけて激しい痛みが起こる坐骨神経症を伴うケースが多いようです。腰椎は5個の椎体と5個の椎間板で構成されています。そのうち、ヘルニアを起こしやすいのは、第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板と、第5腰椎と仙骨の間にある椎間板です。前者のヘルニアでは、ふくらはぎの外側から足の親指にかけて、後者では膝の後ろ側から足の裏側にかけて、痛みやしびれが起こります。
腰椎椎間板ヘルニアの場合、背中を伸ばしているときや、寝ているときは痛みが楽になります。反対に、背中を丸めたり、前かがみになったりすると神経が圧迫されて痛みやしびれが強くなるのが特徴です。

診断

下肢伸展挙上試験(Straight Leg Raising:SLR)

 膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現(放散痛)を見る。(股関節屈曲と共に軽度内転・内旋で痛みを増大させることができます)坐骨神経とⅬ4~S2神経根に対する伸長ストレスが増加する。35~70°

f:id:tsunepi:20140408205308j:plain
参照:つねぴーblog@内科専攻医


 Bragards test:SLR+足関節背屈、
Lasegue test:股関節最大屈曲位から膝関節伸展。


下肢の感覚が鈍いかどうか、足の力が弱くなっていないか等で診断します。さらに、X線(レントゲン)撮影、MRIなどで検査を行い診断を確定します。ただし、MRI画像で椎間板が突出していても、症状が無ければ多くの場合問題はありません。

参照:日本理学療法士協会「腰痛予防・軽減のために」

治療

 腰椎椎間板ヘルニアの約80-85%は自然経過で軽快するとされ、いわゆる保存的療法と呼ばれる治療法を行うことを原則とします。保存的療法は、安静・腰椎コルセットの装着(ただ安静じゃダメ、痛みが強く出ない方法での生活指導)・腰椎牽引療法(最近はあまりしませんが・・・理学療法ガイドラインでは治療効果が少ないとも言われています。)・腰部のマッサージなどの理学的療法などがあります。また、痛みが高度の場合には、腰部硬膜外神経ブロックなどの鎮痛を目的とした治療法も行われます。内服薬としては、筋弛緩剤・消炎鎮痛剤・ビタミンB剤などが用いられます。
 これらの各種の保存的療法を2-3ヶ月行っても効果のない場合や、痛みの発作が繰り返す場合、痛みが激烈な場合、下肢の運動麻痺が著名な場合などには、手術的治療法が行われます。手術的治療法には、経皮的髄核摘出術(レーザーを使用するもの、内視鏡的に行うものなど)も開発されています。

腰椎捻挫(ようついねんざ)

腰椎に無理な力が加わって椎間関節に捻挫を起こすことにより、急性腰痛が生じます。腰痛を生じる腰の疾患に腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症などがありますが、ヘルニアや脊椎管狭窄症の症状である下肢の痛みやしびれ等の神経症状はともないません
また、腰椎分離症(腰の疲労骨折)のように、骨を傷めることもありません。

不自然な体勢で重いものを持ちあげる、急に起き上がる、腰をひねる等した瞬間に激痛が走り、動けなくなることもあります。交通事故の外傷によって起こる場合もあり、腰を強打している場合には腰椎捻挫を疑います。後遺症となって腰痛が慢性化する場合もあるので、早期の治療が重要で、受傷後早期から十分な治療を受けられた場合は、より早く治りやすくなります。腰椎を支える筋力が低下していたり、血行不良で筋肉が硬くなっていると腰椎捻挫を起こしやすくなります。

治療

保存療法が行われます。痛みに対しては、消炎鎮痛剤を使用します。安静時は、横になって軽く足を曲げたり、膝を立てるようにして、楽な姿勢をとってください。
指圧やマッサージは、炎症している部分を刺激することになるので、かえって症状を悪化させてしまいます。まずは冷やし、数日して痛みが引いてきたら、今度は温湿布などで温めます。温めると、血行がよくなり回復が早まります。通常は1週間くらいで痛みが和らぎます
 予防としては、物を急に持ち上げない、腰を急にひねらない、急に前かがみにならないこと等があります。ストレッチや準備運動なしで激しい運動を繰り返した り、無理な姿勢で作業を長期間繰り返し行ったりすると、筋肉や神経が傷ついて血行が悪くなります。 硬くなった筋肉を柔軟にするため、腰痛体操等をして身 体を整えていくことが重要です。

lumbosacral strain(腰仙部挫傷)

仙腸関節(せんちょうかんせつ)は、骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節であり、周囲の靭帯により強固に連結されています。仙腸関節は脊椎の根元に位置し、画像検査ではほとんど判らない程度の3~5mmのわずかな動きをしています。
仙腸関節障害は決して稀ではありません。一般的に、出産後の腰痛に仙腸関節障害が多いといわれますが、老若男女を問わず腰痛の原因となります(表)。

図1:仙腸関節の位置と動き     表:仙腸関節障害の性別・年齢分布

 症状としては、片側の腰臀部痛、下肢痛が多くみられます。仙腸関節障害で訴えられる“腰痛”の部位は、仙腸関節を中心とした痛みが一般的ですが、臀部(でんぶ・おしり)、鼠径部(そけいぶ・あしの付け根)、下肢(かし・)などにも痛みを生じることがあります。ぎっくり腰のような急性腰痛の一部は、仙腸関節の捻挫が原因と考えられます。仙腸関節の捻じれが解除されないまま続くと慢性腰痛の原因にもなります。長い時間椅子に座れない、仰向けに寝れない、痛いほうを下にして寝れない、という症状が特徴的です。腰臀部、下肢の症状は、腰椎の病気(腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア)による神経症状と似ているので注意が必要です。下肢の痛みは一般的に坐骨神経痛と呼ばれますが、仙腸関節の動きが悪くなり、周囲の靭帯が刺激されることでも、下肢の痛みを生じてきます。また、腰椎と仙腸関節は近くにあり、関連していますので、腰椎の病気に合併することもあり得ます。腰椎の病気に対する手術後に残った症状の原因となる場合もあります。 

参照:仙腸関節由来の腰痛,村上 栄一,日本腰痛会誌,13(1): 40 ‒ 47, 2007

診断

日常生活を思い浮かべ、普段特に痛みを感じる部位を指でなぞって表現して頂くと診断がつきやすくなります。そして、機能障害を起こしている仙腸関節を圧迫すると捻じれが増強し、痛みが強く出ますので診断の助けになります。また、骨盤の前の方を圧迫しても痛みが誘発されることがあります。仙腸関節はわずかな動きしかありませんので、レントゲン、CT、MRIなどの画像検査では、仙腸関節障害の診断は困難です。画像検査上、腰椎の病気が認められても、症状と一致しない場合もありますので注意して診察をしています。

図左ワンフィンガーテスト 図中央仙腸関節部の圧迫 図右鼠径部(あしの付け根)の圧迫

治療

安静、鎮痛剤、骨盤ベルトといった保存的治療がまず行われます。骨盤ゴムベルトでは前締め、後締めを試し、疼痛が軽減される方を選択しますが、経過によって変わっていくこともあります。骨盤ベルトは、仙腸関節の微小な不適合の発生を抑える効果があり、仕事復帰時などの再発予防にも使えます。これらの治療で改善しない場合には、仙腸関節ブロック(仙腸関節に局所麻酔剤を注射)を行います。ブロック注射によって痛みが軽減されることで、仙腸関節の適合が良くなり、回復に向かうと考えています。また、AKA(関節運動学的アプローチ)博田法(はかたほう)も有効で、徒手的に仙腸関節の適合を正していく方法です。非常に稀ですが、これらの治療を行っても強い症状のために日常生活に支障をきたす場合には、仙腸関節の微小な動きを止める手術(仙腸関節固定術)が行われます。

参照:日本仙腸関節研究会

注意点(すぐに医療機関へ受診が必要な人)

  • 腰を動かさずにじっとしていても痛い、夜間等横になっていても痛みが楽にならない。
  • 微熱でも発熱が続いている。
  • 理由もなく体重が減った。
  • 癌や結核を患ったことがある。
  • 数値がうまくコントロールされていない糖尿病や高血圧がある。
  • 痛み止めを使っても頑固な痛みがぶり返す。
  • 痛みがお尻からひざ下まで広がる

当てはまる人はまず医療機関に行って診察を受けたください。

心理的ストレス(脳機能の不具合)

  • 職場の人間関係のストレスがつよい
  • 過労働時間が60時間以上
  • 仕事の低満足度
  • 働きがいが低い
  • 上司のサポート不足
  • 人間関係のストレスが強い
  • 家族が腰痛で支障をきたした既往がある
  • 不安
  • 抑うつ
  • 身体化(精神現象が身体症状として現れること。身体化を特徴とする障害は,症状が無意識かつ不随意的に発生するものから,症状が意識的かつ意図的に現れるものがある。

身体症状スケール 日本語版(Somatic Symptom Scale-8)

細菌1週間を通して、以下の体の問題について、どの程度悩まされていますか。

全然悩まされていないわずかに悩まされている少し悩まされているかなり悩まされているとても悩まされている
1.胃腸の不調□0 □1 □2 □3 □4
2.背中、または腰の痛み □0 □1 □2 □3 □4
3.腕、脚、または股関節の痛み □0 □1 □2 □3 □4
4.頭痛 □0 □1 □2 □3 □4
5.胸の痛み、または息切れ □0 □1 □2 □3 □4
6.めまい □0 □1 □2 □3 □4
7.疲れている、または元気が出ない □0 □1 □2 □3 □4
8.睡眠に障害がある □0 □1 □2 □3 □4
判定基準:16点以上(very high):可能性が高い、12~15点(high):可能性あり
参照:Glerk B et al.JAMA Intern Med174:399-407,2014
日本語版 Somatic Symptom Scale‒8
(SSS‒8[身体症状スケール])の開発
Jpn J Psychosom Med
56:931-937, 2016

ちなみに私は6点でした。身体化したわけじゃなさそうです。

セルフケア

股関節周囲の筋緊張が高いもしくは坐骨神経も敏感になっています。そこで、股関節が曲がりにくくなり、腰への負担が増し、腰痛を再発しやすくなります。ということは・・・・・

股関節周囲のストレッチが重要ってことです。

ストレッチはイタ気持ちいくらいのツッパリ感を息を止めずに行うことが大切です。やはり、ヘビーYouTubeウォッチャーの私が実践して気持ちよかった動画を紹介します。モデルの石井亜美さんの「しなやかな体を作る毎日の11分でストレッチ」です。股関節周囲だけでなく肩周囲もストレッチされてすっきりしますよ。あとは、「Full Body strech」って検索すると海外の方のストレッチも見れるので試しに行いました。
 腰痛が起きてから筋トレは一時中止し、でも安静はダメだと思い(PTなので・・・)、ストレッチ行い、日中は骨盤コルセットを仕事中は付け、以前病院で処方された湿布を使い徐々に回復しました。夜の散歩は1病日から妻と行いました。3病日からは筋トレを開始しました。(腕立てとかです)。1週間ほどたちましたが、違和感はまだありますが、コルセットも必要なく仕事をしています。腰痛の原因は、最近ストレッチや筋トレ前に準備体操をしていなかったこと、ほぼ毎日筋トレをして過剰であったこと、筋トレ時の姿勢が悪かったことなどが挙げられ反省ばかりです。散歩がストレッチや準備運動替わりだと高をくくっていました。PTなのに情けない。

でも今日もしっかり学んだので、次に生かしていきたいと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

また、遊びに来てください。

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