こんにちは!今日は大腿直筋の起始部である反回頭についてです。ちなみに皆さん大腿直筋には2つ(もしくは3つ)の起始部があるのを知っていましたか?私は、1つであると思っていました。下前腸骨棘(直頭)!!でもそれだけじゃないから!股関節前方部痛や股関節が曲がらないのは反回頭のせいかも!知らなかったことが悔しいです。でも今日私のブログにたどり着いた方、一緒に勉強していきましょう。
このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。
股関節の可動域
股関節は、人体の中で肩とならび大きな可動性を有する球状関節です。また、股関節の運動は、骨盤や腰椎の動きが連動するため、股関節複合体として股関節をとらえる必要があります。
吉尾雅春によると、日本人の股関節屈曲角度は平均133°であると言われています。しかし、軟部組織を除去し新鮮遺体を用いて骨盤と大腿骨間との屈曲角度を測定すると平均93°(骨性制限)です。さらに、関節唇や筋肉など軟部組織が介在するため、実際は屈曲70°程度しか屈曲できないとしています。では何で133°まで屈曲できるのか、40°は腰椎の後湾や骨盤後傾の角度を表しています。なので、股関節屈曲には骨盤の動きも含まれていると考えておく必要があります。
骨のランドマーク
関節運動学!股関節の解剖・触診・動かし方!! | まなびPT (sinji0012312.com)も見てね。
大腿直筋の起始部
大腿直筋の起始部には、①下前腸骨棘から始まる直頭(direct head)および②臼蓋上縁から始まる反回頭(reflect head)があります。Tubbsらは、大腿直筋起始部について、直頭・反回頭以外に③小殿筋に付着するthird headの存在も報告しています。なので、大腿直筋に隣接する縫工筋や大腿筋膜張筋、筋連結を持つ小殿筋についても、柔軟性を改善させることが股関節の可動域には大切ですね。ちなみに停止は、膝蓋骨の上縁、膝下靭帯を通して脛骨粗面に停止します。
大腿直筋近位部内側面の筋構造
A:羽状構造:表面の起始腱膜と筋内腱から始まる筋繊維
B:半羽状構造:下前腸骨棘から始まる筋繊維
C:長軸方向に平行な構造:臼蓋上縁から始まる筋繊維
股関節屈曲による2つの起始腱と筋腹部との位置関係
股関節屈曲0°:直頭が筋腹に対して直線状に位置する。
股関節屈曲90°:反回頭が筋腹に対して直線状に位置する。
そのため、大腿直筋を収縮させ筋のリラクセーションを図る際に両方の肢位で行うのが効果的です。
触診
鼠径部の縫工筋の外側に反回頭は触知できると言われています。股関節屈曲90°で股関節外旋を行い、縫工筋の収縮を触知し、そこから外側部が反回頭となります。
治療
触知で大腿直筋反回頭を触知し、縫工筋から剥がすようにマッサージを行います。また、反回頭を触知したまま膝関節屈伸を股関節外旋させながら行うことで筋の滑走性・柔軟性を改善させることがあります。
園田先生の治療方法は、本当にわかりやすく実践で使える手技です。何本か本も買わしていただきました。本当に勉強になります。この動画の紹介だけでもいい感じですが・・・
ちなみに大腿直筋 直頭は、側臥位にて股関節中間位で膝屈伸をすることで滑走性を促せます。骨盤をしっかり押さえて行ってください。うまくできない場合は、腹臥位で膝を屈曲する事でも可能です。しかし、腹臥位がとれない・膝関節に痛みが生じる方は、無理に行わないでくださいね。
では今日はここでおしまいです。大腿直筋の起始部は下前腸骨棘につく直頭だけでなく、厳密には3つあること。また、触診や治療方法を勉強しました。まだまだ知らないことだらけですね。
最後まで読んでくれてありがとうございます。また遊びに来てくださいね。
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