回復期リハ病棟の歴史

回復期リハビリテーション病棟

今日は、回復期リハビリテーション病棟の歴史について話していくよ。理学療法士の皆さんの多くは病院勤務で特に回復期リハビリテーション病院に勤めてませんか?(私の偏見です。私も)歴史から学び、これからどうなっていくのか考えていきましょう。
では、早速行きましょう。(^^♪

このブログでは、私が勉強してきたことや考え方、この治療ってどうなのかなとみんなが疑問に持っている事など(また趣味の筋トレとかも・・・)をなるべくわかり易く伝えていきたいと考えています。ぜひ読んでいってください。

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回復期リハビリテーションまで流れ

参考資料:兵庫県医師会の「みんなの医療社会学」 第七十五回 | 神戸っ子 (hpg.co.jp)

2000年っていうと私が19歳でまだ理学療法士の専門学校に通っているときに回復期リハビリテーション病棟制度が施行されたんですね。しかも介護保険制度と同時に!!

回復期リハビリテーション病棟は何でできたんだ?

高齢化率の増加と共に寝たきり高齢者社会的入院治療の必要がない患者が長期間入院し続けること)が増加し、老人医療費が増加!社会保障費を圧迫→本来は福祉(介護)でみるべき高齢者が入院していることがあった。

そこで、寝たきり高齢者を作らないリハビリテーションの普及
介護の財源を確保し、医療と介護を分離する(連携)
そこで2000年 介護保険法(リハビリテーション前置主義)
        回復期リハビリテーション病棟制度(急性期・回復期・生活期の連携構築)ができました。
リハビリテーション前置主義とは、介護保険制度利用にあたり、リハビリテーションをまず行って可能な限り要介護状態を軽減する。要介護状態の利用者にサービスありきではなく、まずはリハビリテーションを利用しADLが向上できないか検討し実施する。

参考資料:2020年度WEB版新人研修会 回復期リハビリテーション病棟総論、三橋 尚志

回復期リハビリ病棟以前は、急性期病棟から療養病床または老人保健施設と移行し、リハビリテーションの不足から寝たきりとなることが多かった。回復期リハビリ病棟が登場してからは、機能障害→ADL→QOLに対するリハ医療が充実していきました。

回復期リハ病棟における質の評価の変遷

2000年回復期リハ病棟制度施行。介護保険制度施行。
2008年在宅復帰率60%重傷者が15%以上、重症者の30%以上が3点改善(日常生活機能評価) 
在宅復帰率の導入と重度者(日常生活機能評価10点以上)の受け入れおよび改善
2010年重症者が15%以上、休日リハ加算、充実リハ加算、1日最低2単位の個別リハ提供 365日リハ提供、
個別リハ1日6単位以上提供を評価、最低限度のリハ提供料を規定
2012年在宅復帰率70%以上、重症者が30%以上、A項目1点以上が15%以上、
重症者の30%以上がが4点改善 A項目導入により急性期からの早期受け入れを促進、マンパワーの増加
2014年体制強化加算(専従医師・社会福祉士)、A項目見直し入院料1に休日リハを包括
医師・社会福祉士の専従配置、休日リハの包括化(入院料1)
2016年実績指数の導入(27以下は6単位超は包括)、体制強化加算の医師要件緩和(専従2名体制)
アウトカム評価導入(満たさなければ個別リハ料を減算)
2018年実績指数を入院料に適応(入院料1.3.5に実績指数を加えて6段階制)、管理栄養士の専任配置
アウトカム評価を入院料に適応し、実質的な入院期間短縮。病棟での栄養管理を推進。
上段:導入された主な臨床指標      下段:質の評価の概略

制度開始時は、回復期リハ病棟入院料は1種類で現在は6段階(入院料6種類)2008年からは質の評価が導入されました。

令和2年度の診療報酬改定!!

参考資料:令和2年度診療報酬改定説明資料等について
参考資料:令和2年度診療報酬改定説明資料等について
参考資料:令和2年度診療報酬改定説明資料等について

まず大きく変わったのは、リハビリテーション実績指数(アウトカム)点数の変更、
入院料1:37→40   入院料3:30→35
管理栄養士の専従(入院料1)
以前は発症から2か月以内でしか回復期リハ病棟に入院できなかったが、日数が撤去されました。

アウトカム評価って何?

アウトカム(outcome)って結果・成果って意味です。回復期病棟では、リハビリテーション実績指数のことを言います。

対象となる条件(1月、4月、7月、10月)
(1)6か月間に回復期リハビリ病棟から退棟した患者数が10名以上
(2)6か月間に回復期リハビリ病棟で提供したリハビリが1日平均6単位以上(疾患別リハビリの提供単位数/回復期リハビリを要する状態の患者の入院日数)
れら2つの基準を満たす回復期リハビリテーション病棟が対象になります。
質の高いリハビリテーションの提供や患者さんの一日も早い機能回復を目的として、基準以上の成果を出している回復期リハ病棟には評価を設け、基準以下の施設にはリハビリテーション点数が入院料に包括化されることになりました。

計算方法
上記式を参照:つまり運動項目のFIMが入院時・退院時の差が多きく、入院期間が短ければいいのです。

計算する際に除外ができる方各月の入棟患者数の3割まで除外可能)
入棟時にFIM運動項目の得点が20点以下の患者
入棟時にFIM運動項目の得点が76点以上の患者
入棟時にFIM認知項目の得点が24点以下の患者
入棟時に年齢が80歳以上の患者

このような式で求められた数字をリハビリテーション実績指数 と呼んでいます。

令和2年度から実績指数も上がり、当病院も危ないかなと思っていましたが、整形疾患患者様が多いので、FIMの上昇がみられています。この調子で下がらないように職員全員の意識を高めていきたいですね。

新年に入り、投稿が遅くなりましたが、今日も回復期リハについて学ぶことができました。
今年もどんどんリハビリに関わることを紹介していきますね。

今日も資料を提供してくれる厚生労働省さんありがとう。

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